◆半島生活４日目◆ ◆偽島◆

だだだだっ！だだだだっ！　だーだー♪


第３話
「坊主憎かったが今朝になって冷めた。」

チームが解散してしまったので完全に収入を失った半島さん。
仕方が無いので絵でも売って暮らす事にしました。
しかしながら半島さん。
絵なんて描いた事がありません。

　「うーん、でも文章ならいけるかな。
　　チームでは日記と経理帳簿係だったしな。」

過去の経歴を上手に活かして生計を立てることにした半島さん。
どうやら見た目よりも逞しいようです。
物書きとしての一歩を踏み出しました。

　「しかし、思い立ったは良いものの。
　　描くものも無ければ描き留めるものも無いぞ。」

そう思って居ると足もとに石灰石。

　「あ、コレはチョークになるんだよね。ラッキー★
　　後は書く先だな。
　　チョークはあるからなんかこう…
　　薄くて平べったくて下敷きのいらないかつ黒い物…
　　……僕か！
　　でもこの角度じゃ書きながら見れないな。
　　そうだ、ちょっと千切るか。」

早速半島さんは自分の身体を千切り始めました。
千切っては書き千切っては書き。
たちまち１冊のとんでもなく素晴らしい小説が出来上がりました。

　「ふふふ、良い出来だ。
　　コレなら皆飛びつくぞ。
　　印税で将来はヒルズ族だうっしっし…
　　あ、あれ……？
　　か、体が動かない！
　　これじゃ売りに行けないじゃないか！」

気付けばバラバラの身体になってしまい立つ事も出来ません。
哀れ、半島は列島になって動けなくなってしまいましたとさ。
残念残念。











「…という小説を書いたんだけどコレで生活していけるかしら。」
「無理でしょ。」

おやおや、半島さんの生活苦はしばらく続きそうです。